システムトレーダーより愛をこめて

20140831184153

 

久しぶりの更新です!

最近、運動不足で身体がたるんできて焦っている今日この頃…orz

皆様は健康の管理はいかがですか?

今日は誰にとっても大事な健康の重要さに触れた話を紹介したいと思います。

私の知人の話なのですが、ここではAということにしましょう。

 

 

Aは非常に優秀なシステムトレーダーだった。証券会社でトップトレーダーとして活躍した後、独立し個人でシステムトレードを行うようになった。そんなAには、若くて綺麗な妻の夏子と3歳になる一人の娘のみどりがいた。家族は大変な仲が良く幸せに暮らしていたが、妻は彼がどのような仕事をしているのかよく理解してはおらず、証券会社を辞める間際に結婚していたので当時は活躍していた?という程度にしか知らず、現在は個人でプログラマーの仕事をしているくらいにしか知らなかった。

Aが毎朝の日課にしていたランニングをしているある時、急に猛烈な痛みを後頭部に感じた。まるで硬い棒で首筋のすぐ上を叩かれたような痛みだった。その場に倒れこみ、息をするのもままならないようにうずくまった。すぐに救急車が呼ばれ精密検査が行われた。

原因は脳腫瘍だった。腫瘍は小脳と脳幹を圧迫するような形で肥大しており、医師の診断はすぐに手術は困難で薬で肥大を止めるしか現在は方法はないということだった。投薬と治療により一週間程入院した後、退院することが出来たが、余命三ヶ月と診断され症状を緩和することしか出来ないということだった。

 

彼は非常に落胆した。茫然自失の日々が訪れた後、彼は自分のことより家族のこれからが心配だと感じた。30歳で独立して一年、証券会社を退職する際に自宅を購入したので、そのローンやこれからの生活費、娘の教育など考えてもキリがなかった。自分に出来ることはなんだろう。証券会社時代に激務の中、成果をあげられたのも夏子の支えがあったからじゃないか、そんな彼女をこれから幸せにする番だというのになんてざまだ。彼は自分を責めた。
しかし逃れられない運命には逆らえない。彼は決心した。自分のすべてを掛けて彼女たちを守るものを作ってやると。

 

それからというもので、突如襲ってくる頭痛や吐き気にも耐え、心配する家族の前では努めて明るく振舞い、昼夜問わずかじりつくように自室のデスクに向かった。
それは病気なんて大したこと無いと家族を安心させる為でもあった。

 

妻が毎日のように勧めてくる新しい病院や治療法の話も軽く受け流しながら、ちょうど三ヶ月が経とうとした時、それは出来た。

おそらく人生の全てを掛けたと言っても過言ではないだろう。

 

私の目の下には気づかないうちに見知らぬクマやシワが出来ていた。
大事な話があるんだと彼は妻に言った。

そして最期になるかもしれない私の要望に真剣な眼差しで聞いていた。

 

「…わかった。」

彼の丁寧な説明書とともに、万が一の日が訪れたあとの作業の手順を聞いた。

 

「毎日このボタンを押して欲しい。収益が出なくなったらもう立ち上げる必要はないから…。」と彼は最後につぶやくように言った。
本心では彼女にこの作業を行ってもらう日が来ないことを祈りながら。

 

それから間もなくして、彼は倒れた。服用していた薬のおかげで激しい痛みはなかったようだったが、もう家に戻ることはなかった。

 

彼が亡くなった後、彼の遺言だと思い憔悴しきった身体を押し、言われた通りにVPSにアクセスしシステムを起動した。画面には簡素な作りとわかりやすいように緑と赤のボタンにONとOFFという文字が書かれていた。

彼女は説明書に書いてある作業手順通りに朝8時半になると時間通りにONボタンを押した。すると彼女の目の前によくわからない黒い画面があらわれ、その中に白い文字が流れた。画面には”Connect“や”Check OK!“といった文字が並んでいた。
すべてが流れ終わった後に、彼が説明してくれた通りに”Trade Start!“という文字が正常起動を示していた。

 

「…ねえ見てる?ちゃんと私出来たよ…。」
と言ったすぐ後、涙をこらえたくぐもった声が短く漏れた。

その時、時を止めたようだった画面が変化したのが視界に入った。

そこには新しい画面が開かれ、ウィンドウにメッセージが表示された。
咄嗟に手順を間違ったのかと思い、視線をやるとそこには

「”夏子ありがとう。ちゃんと出来たんだね。このシステムが君たちの暮らしの少しでも支えになってくれたら嬉しいと思うよ。これからも面倒を掛けるが宜しく頼む。“」

それは今まで無機質だったこのコンピューターに命が吹き込まれたように、まるでそこに彼が呼吸をし体温があるかのような錯覚を感じた。
彼がこの画面を通して私に語りかけてくれたんだと分かった。そのときには流れる涙を拭うことすら忘れていた。

 

あれからシステムは短いメッセージで彼の言葉を紡いだ。

「”今日は寒いみたいだね。風邪に気をつけるように。“」
「”今日は晴れてるね。昔三人で行ったピクニックを思い出すね。“」

どうやって天気などを知っているのか私にはわからないが、それでもこの仕組みを作ってくれた彼の優しさに触れている気がして嬉しかった。
そして、私と娘の誕生日にはHappyBirthDayソングが流れて特別なメッセージが流れることを知った。

「”みどり誕生日おめでとう! 4歳になったみどりはさらに可愛くなっているのかな? ママと仲良く元気で過ごしてね! 遠いところから見守っているよ^^“」

いつもより色鮮やかで、少し派手なメッセージを見ると、自然に笑みがこぼれた。

 

その後、彼のシステムは一年経っても収益を上げ続けた。
彼の友人は妻に言った。

「システムは万能ではないから、いずれ収益が上がらなくなる時が必ず来るからそう考えておいたほうがいいよ」
「私はそれでも彼の作ったこのシステムを立ち上げ続けるの。だって彼が作ったシステムだもん。私がおばあちゃんになるまでメッセージを入れてるはずだと思うから。」

彼女は微笑みながら、彼の友人に言った。

彼女の瞳の中に映るディスプレイの明かりがゆらぎを増していた。

 

 

以上でこのお話は終わりです。

 

 

そしてもう感づいている方もいるかと思いますが…

 

この彼の友人というのは実は…私

 

ではありません!
システムトレーダーであるAを亡くした…妻と娘も

 

いません!
ななんと!そうです!フィクションなのです!!

 

HappyAprilFoolsDay!!!

 

楽しんでいただけたでしょうか?

先日、急な頭痛が来た時にもし自分がいなくなったらどうやって、大切な人に今のところ上手く行ってるシステムを渡せるか?
少しでも支えになることが出来るかを考えたところで、このお話を思いつきました。

 

本当に人生何があるのかわからないので、備えが必要ですね!

 

皆さんも自分の健康にはしっかり留意して、実りあるシステムトレードライフを送ってくださいねノシ

 

 


  1. トラックバック 0

return top